2012年11月4日日曜日

ビーチ・ボーイズ 大阪公演


ビーチ・ボーイズ 大阪公演 
 変わらぬハーモニー 全盛期ほうふつ
 
 

 バンド名が示す通り、全盛期の60年代から日本でも明るく楽しい夏のバンドという印象で長く語られてきた。それが80年代後半あたりから、実はビートルズもライバル視していた芸術志向のシリアスなバンドで、当時は低評価だった「ペット・サウンズ」(66年)は奇跡的な名盤という評価に変わった。その極端な評価の変わり具合と「ペット・サウンズ」をやたら神格化する昨今の風潮に違和感を覚えていたのだが、ステージを見てそんな違和感は吹き飛んだ。彼らはやはり、能書きやうんちく無用の明るく楽しく無邪気な夏のバンドだったのだ。
 
■神々しさと熱狂  公演は「恋のリバイバル」(68年)で幕を開けたが、ブルーのアロハシャツにブルーの野球帽、白のパンツ姿のマイク・ラヴはステージ上をひょこひょこ歩き回りながら、何度も客席を指さしポーズを決め「ドモアリガトゴザイマース!」。他のメンバーもバックバンドを従え「サーファー・ガール」(63年)や「ヘルプ・ミー・ロンダ」(65年)といった続々登場する代表曲ではつらつとした演奏と鉄壁のコーラスを聴かせる。とはいえ「ペット-」収録の「神のみぞ知る」や「素敵じゃないか」では一転、神々しい雰囲気に。「グッド・ヴァイヴレーション」(66年)で自身の図抜けた芸術性と特異性を誇示し、アンコールの「ファン・ファン・ファン」(64年)で会場をカリフォルニアの海岸に変貌させ、聴衆を熱狂に巻き込む。文句なしの見事な公演だった。
 

  今年は、ビーチボーイズの50周年記念の話題で過すことができましたが、これから先は、どうなるのかと、色々と考えてしまいます。また、マイク・ラブやアルはやって来てくれるかな?

 

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